著者はロボットアドバイザー首位のウエルスナビCEO柴山和久氏。自身の投資失敗例を引き、投資がうまくいかない理由を説明しています。それを踏まえて、世界標準の正しい資産運用方法、正しいステップを伝えてくれています。本書は簡単すぎず、難しすぎず、丁度良い分量で丁寧に解説された良書です。
運用の基本原則は前回紹介した厚切りジェイソン氏と同様、長期、分散、積立です。長期(10年以上30年くらい)、分散(世界のあらゆる分野の資産)、積立(余裕資金を定期的に)を勧めています。テーマ型投信に惑わされず、市場全体を対象としたインデックス型ETFでかつコストが低いものへ、そして市場動向に左右されず、ドルコスト平均法による長期投資を勧めています。
本書のメインテーマは正しい資産運用方法の考え方の提示ですが、お金の問題から自由になったその後は、自分のために時間を使おうというもの。お金にしばられない生き方、豊かな人生をおくるための指南書と言えるものです。