資産運用の話(5)~お金か人生か


アメリカのヴィッキー・ロビンとジョー・ドミンゲス共著で、初版は1992年(第3版は2018年)に出版されました。FIRE(Financial Independence,Retire Early)ムーブメントの先駆けとなったベストセラーです。アメリカではお金をため、早期にリタイアして老後を温暖な地域に移住して暮らすのが人生の勝ち組のように言われますが、本著の本質はもっと深いように感じます。

収入の範囲内で、使う価値のあるものに支出し、余裕分を投資に回す。複利で運用する資産の運用益が支出を上回った時点でFIREの可能性が高まるという。そうすれば、自分の時間をお金を稼ぐためではなく、価値があると信じるのものに使うことができると説く。

FIREが特定の人のものではなく、一般人にも達成できると紹介しています。著者はアメリカ人ですので、考え方が日本人には多少わかりにくいかもしれません。投機的な手法でお金持ちになる本は評判になりますが、本書は無理せずに、倹約、貯蓄、運用方法についてわかりやすく書かれていると思います。


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