厚生年金保険の保険料と給付に用いる標準報酬月額の上限を段階的に引上げます。賃金上昇の継続を見据え、賃金に応じた保険料の負担とそれに見合った将来の年金を手厚くするものです。
現在、厚生年金保険料の標準報酬月額の上限は65万円(健康保険は139万円)ですが、その上限を超える割合は9.6%(約243万人)です。厚生年金保険法第20条第2項で「毎年3月31日における前被保険者の標準報酬月額を平均した額の100分の200に相当する額が標準報酬月額等級の最高等級の標準報酬月額を超える場合において、その状態が継続すると認められるときは、その年の9月1日から(略)政令で当該等級の上に更に等級を加える標準報酬月額の等級区分の改定を行うことができる」とあります。
具体的な引上げスケジュールですが、68万円(2027年9月)、71万円(2028年9月)、75万円(2029年9月)です。
上限引き上げ対象者は保険料も増加しますが年金も増加します。標準報酬月額が75万円に該当すると保険料は月額9,100円増、10年間該当した場合の年金は月額5,100円増になります(一定の前提で試算)。また、上限引き上げの対象者でない者も財政改善に伴い年金も増加する見込みです。
次回へ続く